高知県経営品質通信

高知県経営品質協議会(KQN)の活動報告

 新入社員人財化研修は、講師から知識やテクニックを学ぶのではなく、高知県の次世代を担う新入社員が業界を越えて一堂に集い「働く目的」「成長」「目的と事情の違い」…など、本来あるべき「はたらくとは何か?」ということに真剣に向き合い社会人として新たな一歩を踏み出すための「心づくり」を重視しています。
 初回では、グループごとに「なぜ働くのか?」というテーマで、「はたらくこと」の本質について対話を重ねました。共通して多かった意見としては、「自己成長のため、自立するため、自己実現ややりがいのため…」などです。
 「はたらく」の語源は「傍楽(周囲を楽にする)」ことに由来します。つまり、自分に関わるすべての人を幸せにするために、私たちは「はたらく」のです。このような普遍的なテーマを、新入社員同士がグループで話し合いを重ねて相互に理解を深め合うことで、一人では考えつくことができなかったような学びや気づきに辿りついていく対話プロセスを重視しています。
 いつの時代も人財育成は事業繁栄の要です。とくに、先行き不透明なこの時代。確かな未来を切り拓くうえで、若手の人財教育ほど重要性の高い資本投下はないと考えます。新入社員の皆さんの自己成長の機会として当研修をご利用いただければ幸いです。

※人財…「人は資材ではなく、企業の財産である」という意味の造語

新入社員人材化研修

【研修日程】
平成23年①6/27㈪・②7/26㈫・③9/29㈭・④10/24㈪・⑤11/21㈪
平成24年⑥1/16㈪
【受講資格】平成22年~平成23年に入社した25歳頃までの方(新卒・中途不問)

研修の流れ

参加者はグループに分かれて着席いただきますが、前回とは違うメンバーのいるテーブルに着席するようにして、自己紹介から始まるのが当学習会のスタイルです。異業種の新入社員同士が対話し、一カ月間の自分の仕事を振り返り、グループのメンバーとの対話によって努力や課題を共有します。その後、講師から提示された問いに対して、参加者個人で一度考えた後に、テーブルの参加者全員と対話していきます。問いの内容は、「何のために働くのか?」「何の為に成長したいのか?」…など質問は続き、その都度グループで議論し参加者全員で共有します。その後も働くこと、仕事の目的や目標など講師のレクチャーと参加者の対話は続きます。このような研修を通じて受講者が自分で考え、気づくことを大切にしています。

タイムテーブル

  • STEP1:グループ内での自己紹介
  • STEP2:1カ月の振り返り個人ワーク⇒グループ対話(意見の交換・共有)
  • STEP3:オリエンテーション(本日のテーマ決定)
  • STEP4:テーマに基づいた個人ワーク⇒グループ対話(意見の交換・共有)
  • STEP5:講師のレクチャー~テーマに関する映像視聴⇒グループ対話(意見の交換・共有)
  • STEP6:研修での学びを職場で活かす具体策を見出す

新入社員人材化研修に寄せられた声

  • ●「様々な壁にぶつかったり、問題を抱えているのは自分ひとりではない」ということがわかり、安心感が出ました。また、壁にぶつかりながらも皆さんが新人として夢や希望を持ち、成長していこうという気迫をすごく感じ、私も頑張ろうという初心に戻ることができました。
    <20歳女性(美容業)>
  • ●今まで知らなかった違うタイプの方と積極的に関わりを持つことで、いろんな考え方を知って、自分の中の狭い世界を広げてくためのチャンスだと思っています。
    <22歳男性(建設業)>
  • ●一番学ぶことができたことは、働くということは、周りの人に役立ち楽にさせること、つまり「傍楽(はたらく)」であるということが理解できたことです。そして、周りの人(傍)を楽にして幸せにすることが、自分の幸せにも繋がるのではないかと感じました。
    <22歳男性(接客業)>
  • ●業種や仕事内容はそれぞれ違っていたとしても、学ぶところは本当にたくさんあったように思います。業種が異なり、やりがいや喜びなども違っていてとても新鮮でよい刺激になりました。対話の中で様々な価値観が混ざり合うと、1人では考えられないような知恵やアイデアを発見することができ、対話の大切さを実感することができました。今後の研修も、私とはタイプの違う方とも積極的に関わりを持ち、様々な考え方を知って自分の中の狭い世界を徐々に広げていきたいと思います。
    <24歳女性(サービス業)>